新年度を迎えて何か一つ新しい一歩を踏み出したくて、半年ぶりに東京メトロに乗って銀座へ。都心は健康診断ぶりだなぁ(笑)。
外出しないことで色んな危険からバリアをはってきたけれど、閉じこもることで衰える力もあるからね。
サイト作成などで協力させていただいているフォトグラファー・南雲暁彦さんの写真展を見に行ってきました。
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南雲暁彦写真展「Lens of Tokyo -東京恋図-」
写真展が行われているのは、東京・銀座のライカプロフェッショナルストア東京。
1階には入るのも恐れ多いライカストアがあり、しばらくビルの前をうろうろしてしまいましたが、どうやらビル本体のエレベーターから直接2階のギャラリーに行けるとわかり一安心。
もちろん1階のショップから登る階段もありますが、南雲さんから「その(エレベーター)ルートで来ると、ガラスのロゴ越しに写真が見えてきて、雰囲気がいいのだ!」と聞き、偶然なのに「ですよねぇ」と言ってしまった私、反省。
訪問したのが夕方だったからか、そもそもライカの敷居が高いのか、密になることもなく、南雲さん本人からライカのブランド、カメラ性能のテクニカルなこと、そしてこの写真展の趣旨と展示1枚ずつの撮影秘話を聴いて歩く幸せなツアーを堪能しました。
多分写真展的にはもっとたくさんの方でにぎわった方がいいのかもしれませんが、この空気感と極上な写真をじっくり味わう時間がライカのブランドともマッチしているし、結果的に密も避けられる、この時期に鑑賞するにはとてもいい環境なのではないでしょうか。
カメラに恋して、恋したものを撮る情熱のスパイラル
展示作品はすべてライカのミラーレスカメラ「SL2-S」で撮影されたもので、南雲さんはSL2-Sのプロモーションに際して日本人で唯一抜擢されたフォトグラファーでもあります。
レインボーブリッジから見た東京夜景、夕暮時の空の繊細な移り変わりや浮かび上がる橋脚の凹凸の陰影、そして南雲さんの愛車に映る東京タワー・・・。
緻密な陰影やグラデーションなど大判に引き伸ばしても一切の破綻もなく、夜間撮影なのに手振れもせず、写真の隅々まで一貫した艶っぽさを見て、ライカなど憧れどころか雲の上のカメラなのに身分違いの恋に落ちてしまった気がしました。
この(カメラの)写真、好き。
カメラのポテンシャルに全幅の信頼と理解を置き、被写体の東京に愛と情熱を持って撮影に臨んだ南雲さんの「恋図」のパワーを感じたからでしょうか。
ライカのWebサイトでもいくつか写真は見られますが、プリントで見るその力の圧もやっぱり捨てがたいです。
また、通常カメラメーカー主導の企画(新機種プロモーションなら特に)の場合、「これがSL2-Sの力です」という主張が先に立ち、撮影者は二の次という形も珍しくないですが、この写真展の場合は、あくまで「南雲暁彦 写真展」として作家の世界観を表すことが第一義であり、展示冒頭のステートメントでも、撮影機種が最後に括弧書きで添えられるという潔さ。
この写真を好きになってくれたら、必ずこのカメラも好きになってくれるはず。
このブランドの戦略というより懐の太さに作家も全力で応えた結果が、この写真展の魅力であり醍醐味だと感じました。
今は世界にとって「行ってはいけない東京」になってしまっていますが、またいつの日か世界の人が集い、この風景の中に溶けこんでより一層の輝きを増してくれる日を願ってやみません。
会場ではSL2-Sで撮影された動画も見られますが、これがまた素晴らしかった!
高画質かどうかじゃなくて、こんな質感の動画はあまり見た記憶がない。
このカメラシステムを買えばだれでもすぐに撮れるとは到底思いませんが、この雰囲気が忘れられず、会いたさに胸を焦がし、枕を濡らす夜もあるかも。
(手を出したら即財布が焦げますが)
せめてこのシステムで全編映画を撮影してくれたら、そのディスク買って何万回でも再生しますわ。
足を踏み入れてほしいようなやめといた方がいいような媚薬的魔力があふれる空間で、私もまたいつの日か情熱を注げる「〇〇恋図」を作りたい、そんな力をもらえた写真展でした。
好評につき、写真展は今月24日まで開催中です。
ライカプロフェッショナルストア東京
住所: 東京都中央区銀座6-4-1 東海堂銀座ビル2F Tel. 03-6215-7074
営業時間: 11時~19時 日・月定休ライカ大丸心斎橋店
住所: 大阪市中央区心斎橋筋1-7-1 大丸心斎橋店 本館6F Tel. 06-4256-1661
営業時間: 10時~20時
ちなみに「恋図」という素敵な言葉の根源は、南雲さんのnoteマガジン最終回で記されています。その件について、もっと本人に突っ込もうと思ったのですが、またそれは次の機会に(笑)。
南雲暁彦 noteマガジン「LENS恋図 -クリエイターを志すあなたへ-」
(南雲さん、是非出版しましょう!)
P.S. 南雲さんのサイトや雑誌にも掲載されたSL2-Sの作品撮りに携わったスタイリストさんにギャラリーでお話を聴けてちょっとテンションあがりました!プロの仕事ってすごい。
P.S.2
偶然とはいえ、行動思考がやっぱり似てくる類友と遭遇でまたテンションUP
南雲暁彦写真展「Lens of Tokyo -東京恋図-」|b’s mono-log