部屋の省スペース化のため、場所を選ばず読むため、今は極力本は電子書籍で買う様にしていますが、たまに目当ての連載コラムなどを読む時は紙の雑誌を買います。
読後はその部分だけ保存したいけど、ページ切り取ってファイリングするのは面倒、プリンタでコピーするのも分厚い装丁本だとガラスに押し付けても歪む・・。
机に本を置いて上からカメラでスキャンする非破壊型ブックスキャナーもありますが、「古い学術書とか扱いずらい資料をスキャンする専門機材」のように縁遠く思ってました。
でも今は家庭で、会社で、個人の趣味で、あらゆる紙を気軽にデジタル化できる時代になっているようですね(←浦島状態
今回、スキャナー業界で定評があり、世界のクラファンサイトで成功を収めているCZUR社の最新ブックスキャナー「CZUR Shine」を、Makuakeで始まるプロジェクト前に先行体験させてもらったので、使い勝手をレビューします。
※先行レビュー品につき、販売品とは異なる場合があります。
(体験したのはベーシックモデル)
Shine の外観と使い方
もっとごついかと思いきや、持った感じ軽い。
折りたたむと高さも33.5cmで、普通のリュックに入り外出先で資料をスキャンすることも可能だけど、パソコン接続が必須なので、ノートPCと一緒に持ち歩くとまぁそれなりにかさばるかも。
USB給電でAC電源が必要ないのは持ち運びしやすいですね。
1つ残念なのはこの状態でロックがかからないこと(本体土台を持たないとパイプ部がスコンと伸びて危ない)。
Shine本体とパソコンとフットペダルを接続し、机に専用のブラックマットを敷き、その上にスキャンしたい書籍をセットしたら準備OK。
PCでShineソフトウェアを起動し、一度スキャンボタンを押して、画面にページが収まっているかをチェックします。
A3サイズまでカバーできるので、資料サイズによってカメラの高さを調整します。
カラーモードやページ処理方法を選択して、「スキャン」ボタンをクリックすると1画面2秒ほどでスキャンされ、その後自動画面補正を経てサムネイルが表示されるまでのラグを入れても5~6秒と、予想以上にスピーディーでした。
(実際はサムネイルできる前に次のスキャンもできますが、確認していった方が無難かも)
見開きページの場合、左右1ページごと1画像(jpg)として保存。
右開きか左開きかは設定画面で決めておくと、ページ順番通りに保存されていきます。
例えば300Pの小説1冊まるまるスキャンする場合、jpegファイルが300個でき、それをまとめて1つのPDFファイルにすれば、解体せずに自炊本の完成です。
そんな大量ページを一気にスキャンするのに便利なのは「指の取り外し」機能とフットペダル。
専用指サックでページを押さえると、ページに指紋をつけず、滑らずに優しく固定できるのですが、それだけでなく、キレイにサック部分が補正で除去されます。
両手がページ固定でふさがっていても、PCを触ることなく、フットペダルでスキャンボタンを押せるので、慣れてくると機織りをしているような感覚で、パッタンパッタンと軽快にスキャンは進み、100ページを15分ほどでスキャンすることができました。
ちなみに「手めくりで自動スキャン」設定もありますが、スキャンとめくりのタイミングを合わせるのにちょっとコツがいりました。
スキャンしたサンプルはこんな感じ。
見開き中央の湾曲もかなりキレイに平面化されています。
紙の質や色によって、文字がかすれる場合もありますが、コントラストを+1~+3上げると、背景も白く見やすくなります。指サックも完全に消えててすごい。
キャッシュがある間(ソフトを起動している間)は、画面領域の修正は可能で、湾曲が補正しきれていない場合は、ガイドラインを手動で修正し再スキャンできます。
まだまだ広がるShine活用法
もし自分がShineを買ったら、何に使うかなぁと考えてみました。
・名刺や年賀状の画像保存
(別途管理ソフトへインポートしてOCR処理することも可能)
基本的には適当にバラバラ置いても、斜めに置いても、正確に個別認識してくれます。
とりあえず大量にデータ化して、細部にこだわらず見て確認できる程度の処理なら、かなり効率的にさばけます。
色枠で囲んだデザインだと、用紙端を誤認識しやすいので、黒マットとのコントラストで紙の大きさを正確に判断できるともっといいですね。
スキャン前に色のコントラスト比をどこまで許容するかなどの設定ができると精度も上がってくるかもしれません。
・カタログ、取扱説明書、レシピ保存
よく健保組合の小冊子やJAFの会報誌などの巻末にレシピとかついてますよね。
あれをひそかに覚えたい時あるんですよ。そういう気になるものだけ集めて、レシピPDFとか作れるなと。
家電の取説も最近はPDF化されてますが、昔のものは紙しかないので、トライアル期間に全部スキャンしちゃいました(笑)。
・メルカリに出す前に自炊本作成
冒頭で書いた雑誌の連載コラムのくだり、実はとても人気がある企画でその雑誌は当時入手困難だったので、読んだらすぐメルカリでセットで売ったんです。
でも時々もう一度読みたくもなるので、売る前に傷をつけずにスキャンして、データを手元に置けるのはShineがうってつけなのではないだろか・・・。
・家庭にある手紙・DM類を完全デジタル化
クレジットカード明細、公共料金領収書、レシート、保険会社の年間レポート、携帯電話の機種変更控え・・・etc、いざという時に見たいもの、その他レターラックの肥やしになっている捨てられないDM等々、とりあえずなんでもスキャンしといたらいいじゃない。レターラック廃止!
まとめ:Shine の使い勝手の総括とスキャナーがある未来
今回CZUR Shine を使ってみて、ブックスキャナーというアイテムが学生や研究者の武器的なイメージからぐっと自分の生活に近くなった気がしました。
ちなみに普段はデスクライトとしても使えるので、しまわなくても机のアクセントやインテリアにもなりそうです。
本体の取り扱いもPCソフトも初心者が直感的に使えるので、スキャンすることには何の迷いもなさそうです。
画質や精度を完璧に追い込む場合には、少しの慣れと知識が必要になるくらい。
最後に使い勝手の良かった点・残念だった点を簡単にまとめてみました。
【良かった点】
・湾曲補正がキレイ
・スキャンスピードがはやい
・サーチャブルPDFで保存すると、検索・コピペが可能(精度も悪くない)
・フットペダルで大量スキャンもやりやすい(指サックもGood)
・AC電源不要で持ち運びしやすい
【残念だった(改善希望)点】
・完全無線化だとなおよし(PCの置き場所が意外に困る)
・専用マットが意外に場所を取る
・サイドライトがほしかった(光沢ページの映り込みを軽減する)
⇒別機種にはあるので標準装備してほしい
使いこんでいけばまだいろいろ出てきそうですが、2週間ほど使ってみた感想は、「あったら楽しい、欲しい人には超便利」なイマドキ家電であり、ペーパーレスの未来が本当に身近に感じられるアイテムでした。
気になる人は、Makuakeのプロジェクトをチェックしてみてください。
→CZUR Shine プロジェクトページ(Makuake サイト)