もうね、今更ですからヌルっと言いますよ。
私、フルサイズデビューしました!(1か月前)
以前、CP+直前にあれほど悩んで、EOS80Dに落ち着いてから2年。
柴犬が自分の尻尾を追ってぐるぐるするような、滑稽なまでのエンドレスループは何だったのか、今度は即決。
「あ、買います。」みたいな。
ただいま!α!
SONY α7 III でコンパクト&高画質&連写&4K&120Pハイスピードをオールゲットです。
(音声を変えながら)
EOS とはいい関係でした。仲良くやって、素敵な相棒になれていたんです。
でも、彼が魅力的になって戻ってきて・・忘れられなかった・・(何の話
今回は、前回あれほどコスパに悩んだ価格帯の2倍弱。
何が決め手だったと聞かれても、多分、これはどうしようもなく遺伝子に組み込まれているソニラーの血ですね。きっとそうです。そういうことにしておこうと思います。
で、これまた2年前のデジャブか、やはり私は「マウント移行拒否症候群」(詳細は過去記事参照)だったようで、カメラ到着から2週間は具合が悪く、しばらくは動作確認のお約束「まずはレンズキャップを撮る」ことしかかないませんでした。
そんなとき、NHK「ドキュメント72時間」で、成田空港の飛行機を近くで見上げる「成田さくらの山公園」が放送され、そういえば件の病は鉄分補給で治るんだったと思い出した次第。
Facebookに「行きたい」とつぶやいた数分後にはツアー決定&メンバー集結、持つべきものは素晴らしきマニア友達ですね。本当に感謝です。
(80Dの時の初撮影は同じノリで羽田城南島だったというw)
動画のプロ、車のプロ、孤独のグルメプロ、飛行機マニア(軍ヲタ)、半地元民の歩くカーナビ、そして全員写真うまい・・・そんなパーティーで成田なんて、レベル1でもラスボス戦える。
初撮影は12時間一本勝負で成田三昧
望遠レンズはレンタルした。体調は整った。最寄り駅マルナナマルマル集合で、いざ成田!
まずは成田山新勝寺に軽くお参り。歴史的建造物は萌えポイント満載ですが、カメラと体のバッテリー温存でスロースタート。
でも、だめです。フルサイズセンサーの描写はこれまでとは全く異次元で、被写体がうき上がるような陰影と、MFでピント拡大してみた時の精細な景色にテンションはぐんぐん上がる一方。
発色や解像感はレンズに依存するとしても、全体的な印象レベルでも Lightroomなどで明瞭度やコントラストを調整してきたことが、デフォルトで表現できてるって震えるほど嬉しく、楽しい。
興奮も冷めやらぬまま、朝のおやつ? 新勝寺正面にあるそば屋「多津美」へ開店ダッシュ。
昨年の大晦日に放送された『孤独のグルメ 大晦日SP』でゴローさんが立ち寄ったお店だ。
毎月28日は御縁日ということで一部メニューが28%引き。
この日も開基1080年祭も行われていて、私も祝祭気分で朝から天せいろをいただく。
天ぷらがサクサクしてめっちゃうまい!写真もきっとうまくなる(←気のせいです
さて、心身ともにバッテリーチャージしたところで、本懐を遂げに「成田市さくらの山公園」に到着。
GW初日、テレビの影響、暑いくらいの晴天と好条件も重なり、成田空港が見渡せる展望広場はすでに多くの人でにぎわっていました。
ここは成田空港のA滑走路の北側に位置し、南風が吹けば北から南へ向かって飛行機が着陸するので、「いやいやいや、まじかww」と笑うしかないほど近く、でかく、目の前を通過(するらしい)。
私たちが着いた時は、A滑走路への着陸が少ない時間帯だったけど、それでも時折轟音と共に急に姿を見せる飛行機はやはりもう笑うしかなかった。いいわぁ、ここ。
待機中で回頭する飛行機や離陸を見ているだけでも全然飽きないし、羽田の送迎デッキのように邪魔な金網もないし、そもそも駐車場は無料だし、天国か。
それでもやっぱり大きい飛行機は正義。ここまで来たからにはもっと味わいたいと、多分私の不完全燃焼っぷりが伝わってしまったのか、本日のツアコン様が着陸が多いB滑走路横の某所に連れてってくれました。
ここは滑走路を見渡すというより、まさに真横で真下。大きく見えないわけがない。
同じように着陸が近くで見える撮影スポットで言えば羽田空港近くの城南島海浜公園もありますが、そこは誘導路は海の上なので、前回のようにボートで出かけないと味わえない近さが、ここは足を踏みしめて待てる!
来るよ、来るよ・・・あれが・・・
こう来て・・・
こうなって・・・
直上キター――(゚∀゚)――!! 長玉レンズを持たなくても、70mmでこの迫力。
しかもα7 III の10コマ/秒連写性能は伊達じゃない。
最初に食らいつけば、最後までピントが外れることなく、後はカードの性能と私の身体のひねりの切れがもう少し良ければフィニッシュまで完ぺきだったのにというオチです。
もちろん300mm位ではでかさ倍増。エンジン「の」の字(?)まで見えますね。
フルサイズで眺めると、パーツまでくっきり見えて、飛行機というより、エンジンだけとか車輪だけでもう、もう・・・ええい、殺すなら殺せ。死ねば恋が終わるとは思わぬ。(←ガ〇スの仮面最新刊まだですか、美内センセイ)
萌えすぎて仮死状態になるところで、またまた風向きによる運用が変わったようで、B滑走路にも降りてこなくなったので、再度さくらの山公園へ。その途中に色々興味深いところに寄り道したんだけど、それはまたおいおい別記事で。
ポイントはツアコン様記事にて(笑)。
さて、2度目のさくらの山公園、今度こそ着陸が!と思いきや、今度は鳥の大群が来て、バードストライク防止のために何と滑走路が封鎖。ここまで裏目裏目に出るのももはや清々しい。
その爽快感たるや、日頃硬くてごつくて黒い写真しか撮らない私が、こんなキラキラお花畑を撮ってしまう位だった。
ツアーメンバーに借りたSonnar T* FE 55mm F1.8 ZA 。理屈じゃなくて、直感でいいレンズ!
いいなぁ、これ。やっぱりツァイスは正義だったか。
ふふ、明るいレンズだったら、もっと暗いところにも、黒い鉄にもトライできるじゃないか。(←明るさをはき違える女
そして、お茶しながら待つこと1時間。世界最大クラスの2階建てエアバスA380が空中旋回待機を終え、着陸するという知らせに、着陸に飢えていた公園内の見物客が固唾を呑んで見守る。
これがこの日見た最後にして最大の飛行機、エミレーツ航空のドバイ – 東京/成田線。
みんなの「大きい!」という歓声と夕日に包まれて、静かに厳かに着陸していく姿は一瞬で、とてもかっこよかった。
公園を後にする頃には、あんなに暑かった日差しもすっかり陰り、少し肌寒い風でクールダウンして、長い一日が終わった。
α7 III を持つということ。写真と共に生きるということ。
私には分不相応だから。
単なる主婦だし。
ブログに載せる写真をキレイに撮りたいだけ。
写真は好きだけど、そこまでお金はかけられない。
そんなお金があったらまず生活費。
今までそう言って、その時の予算と優先順位を第一に考えて、ずっとあきらめてきたものがある。
特にその選択が間違っていたとは思わないし、そう決断する時にはそれなりの事情と理由があった。
今回の買い物、私的にはちょっと、いやだいぶ勇気を振り絞って、鬼高い舞台から飛び降りた。
家計が破綻することはないけれど、かなりギリギリの勝負をして、その勝敗は撮影初日ですでに決した。
大勝利だ。飛び降りた後の私の足はジンジン痛んだけど、そんな痛みはファインダーをのぞいた時に一瞬で忘れた。楽しい。その一言に尽きる。こういう写真を撮りたかったんだという一枚に何度も出会った。
分不相応だから持つ必要がないのではなく、分相応になればよくて、その楽しさを忘れなければきっとなれると思う。別に賞を獲るとかプロになるとかいう意味じゃなく、このカメラを買ってよかったと思えるようになればいいだけだ。
写真だけじゃなく、生きるモチベーションを上げるためには、冒険という負荷は必要なんだなぁ。
そう実感しつつ、この下腹についている無駄な肉をそぎ落とす運動負荷は全然課せられない自分が言うのもなんだけど。