星野源変態の集会。本人の言葉を借りて言えばそんなイベントに行ってきました。
2019年のドームツアーの最後のアンコールで、「世の中いろいろあるけど、いつかまた会えたら笑顔で会いましょう!」と高らかにこぶしを突き上げたあの日。
2020年春に予定されていたYELLOW PASS(YELLOW MAGAZINE購入者特典)限定イベント「Assembly」のチケットも取れて、その言葉の重みを少しも感じてなかった。
でも会えなかった。3年間。
本当に「いろいろあった世の中」は行きつ戻りつ、イベントの収容人数の上限規制が撤廃され、新横浜駅から横浜アリーナまで人の波が絶えないほどの動員を呼べるイベントも開催できるようになった。
1月27日から満員でも「声出し」が認められ、(それまでは全力声援には人数制限が必要だった)、「Reassembly」4日間の千穐楽だけ間に合った。
そして、この日は星野源さんの誕生日。何という奇跡。
最初の瞬間はステージの上も観客も、楽しみながらも緊張感があふれていた。声を出さず、拍手だけで万感の想いを伝えるために、人の手が楽器となり、一糸乱れぬリズムを刻み、感情の赴くままクレッシェンドする。
でも歌声は時々どこか不安定で、鬼レンチャンのサビだけカラオケだったらアウトだったかもしれない。
周りを見渡すとみんなのマスクがふわふわと動き、一緒に心の中で歌いながら「頑張れ」って言っている気がした。
ライブパート中盤に来て突然声出し解禁が告げられ、大きくどよめいた直後、堰を切ったように13000人が彼の名を呼ぶ。
その声と空気の波動を一身に浴びると、膝から崩れ落ちて、涙する源さん。
私も声を出そうと思っても、喉の奥がぐっとなって声にならなかった。
開演前に声出しOKだと告げなかったのは、他の3日間を見てきた観客にも配慮したはず。
そんな思いを胸に歌っていたなら、あの不安定さはもしかしてすでに感極まっていたのかも。
その後は突き抜けるように伸びやかな声と晴れやかな顔、観客も出し方を忘れた歓声を必死に思い出し、一緒に歌い出した。
「Reassembly」で組まれたステージは会場中央の円形ステージ。
普通は、「恋」のターンテーブルのように回転してすべての方角から等しく見えるように演出をしたりするけど、今回バンドメンバー全員で円陣を組むように円の中を向いて(観客に背を向けて)演奏している。
私は源さんに一番近いステージ下ブロックにいたものの、終始見つめるのは後ろ姿で、数メートル先にいる彼の表情を見るためには頭上のモニターを眺めるしかない。
観客の方を向くのはMCの時やラストの挨拶程度で、音楽が鳴る間はずっと音楽の中に彼はいて、研ぎ澄まされた空間にただ酔いしれる。
例えて言うなら、刀鍛冶が槌をふるって鍛錬していく様をただ遠巻きに見ていて、時折光る刃の妖しい輝きに心を奪われる感じ。
「なにを見せられてるんだ?」と言わず、「これが見たかったのだ」と言い、愛を叫んで「うるせぇ!友達じゃないんだよ!」と言われてもそれが嬉しいのが星野源変態の変態たる所以。
世界はひとつじゃない。僕らはひとつになれない。まさにばらばらの世界だった。
だから、きれいごとを言うよ。
「この場にいたかった。奇跡の瞬間に立ち会いたかった」と嘆く人に是非これだけは伝えたい。
多分彼の視線の先は舞台中央のカメラの中の、ここにいない誰かにも向けられている。
もちろんこの場にいられた幸運は素直に喜びつつ、彼のちょっと孤独で地獄で切なく美しい歌の世界は、かならずどこかで重なり合う。
歌とトークと笑い声で外に負けない体温を持て余し、帰宅している間に勢いでつい連投ツイート。
千穐楽後はネタバレ解禁だっていうから、最初は縦読みで何か感想を言おうと思ったけど、言いたいことが多すぎて、結局ツイートの中に歌詞や曲名の言葉を散りばめて、ツイートで本編のセットリストを表現してみた・・・、つもりが、興奮しすぎて誤字脱字あり、「不思議」忘れるし、わやでした。消したい(笑)。
まぁ、その熱もいい思い出に。
21:30からの配信「楽屋でのアフタートーク」をリアルタイムで見るために走って帰ったけど、途中で転びそうになり、この3年間での体力のロストっぷりよ。
もらった元気、無駄にはしません。運動は・・・・明日から。
「Gen Hoshino presents “Reassembly”」2023年1月28日(土) 横浜アリーナ (本当の)セットリスト
1. 化け物
2.桜の森
3.ミスユー
4.Present
5.不思議
6.うちで踊ろう
7.Continues
8.SUN
9.ある車掌
10. 日常
11.喜劇
12. Hello Song
~ニセ明SHOWパート~
1.君は薔薇より美しい
2.夏のクラクション
3.REAL
4.異世界混合大舞踏会 feat.おばけ(ニセ明)
【①3年ぶりの有観客】
新横浜駅から続く人の波で、1万人以上集まるLIVEがやっと開催されるようになったと実感。円形ステージの中央の奈落から華々しくせり上がってくるかと思いきや、その人は少しはにかんで観客横の通路を歩いてくる。迎える観客が降るタオルは満開の桜色。#YP_Reassembly #星野源— のぽりん (@noporin) January 28, 2023
②【最高のプレゼント】今日は源さんの誕生日。本来なら叫びたいおめでとうの言葉を、今日は拍手がその想いをさざ波のように伝える。これがまた今ならではの始まりの景色だ。4曲が終わり、叩きすぎた手が赤く痺れる頃、彼は息をふっと吐き、逆に大きなプレゼントをくれた。#YP_Reassembly #星野源
— のぽりん (@noporin) January 28, 2023
【③再会の涙に全アリーナ号泣】
『聞いたんだけど…声、出していいらしいですよ。今日から。すごくない?』観客は本当に腹のそこから彼の名を呼ぶと、くしゃっと顔を崩して『たまらないね』と源さんが泣き出した。人の名を声に出して呼べる喜びと、それを聞ける喜び。(続#YP_Reassembly #星野源— のぽりん (@noporin) January 28, 2023
嬉しそうに『次の曲は一緒に歌って踊ってください!』もううちで一人で踊らなくてもいいのだ。一緒に歌おうとしたけど、舞台で泣きながら歌われたら、こっちだって喉の奥がぐっときて、声にならなくて、やっぱりまだ赤い手を叩くしかできなかった。(続#YP_Reassembly #星野源
— のぽりん (@noporin) January 28, 2023
【④命は続く日々は続く】歌う方も聞く方も3年のブランクは意外と長く、声が出ない。源さんもちょっと辛そう…と思ったけど、涙吐き出したら、急に声が突き抜ける。多分、最初から感極まっていたのかも。君の声を聞かせて、とか、こっちが聞きたい、3年分。そしてこれからも(続#YP_Reassembly #星野源
— のぽりん (@noporin) January 28, 2023
【⑤今日はうるせぇ記念日】声を出して良くなると、もうみんな思いの丈を気ままに叫ぶ。それをこの上なく嬉しそうに『うるせぇ!』と笑う源さん。何気ないやり取りが嬉しく懐かしいから今日は特別だと言う。ただ流れる窓の外を見ながら通勤する日常が、記念日になるのか。#YP_Reassembly #星野源
— のぽりん (@noporin) January 28, 2023
【⑥こんな事があったと話したい】2019年ドームのアンコール。いつかまた笑顔で…と言われた言葉は来年辺りすぐ叶うはずが、会えなかった。当たり前を取り戻した13000人と源さんの渾身の『HELLO!』は今日来れた人以外にもきっと届く。この鼓動を家に帰ってすぐ話したい(続#YP_Reassembly #星野源
— のぽりん (@noporin) January 28, 2023
【⑦奈落からせり上がるは】再会の涙、通達から1日で制限なしの声出しに動いてくれた自治体とスタッフ、ニセさんのREALな格好良さ、全てにありがとう!連投ツイートで本日のセトリを表現してみました。(最後に忘れ物を付け加える不思議スタイル^^;#YP_Reassembly #星野源 #ニセ明 #撮影OKタイム pic.twitter.com/jTSq6gBwSM
— のぽりん (@noporin) January 28, 2023