前の記事:冬の名物「ダイヤモンド富士&富士の星空」撮影ツアー参加レポ(2)富士の星空編

富士の朝は、寒い。特に夜明け前は殺人的です。
それでも後から聞けば、今回の旅は最低温度がマイナス8度「しか」下がらなかったということで、当初恐れていたマイナス15度には届かなかったものの、私を泣かせるには十分な寒さでした(笑)。

午前4時に起床して、Vixenさんの天体望遠鏡で天体観測したり、前夜の星空撮影で撮り足りなかった星をじっくり撮影していたら、突如動く物体が・・!

「あれ、ISS( International Space Station:国際宇宙ステーション)ですよ。」とVixenスタッフ。

思わずその場にいた人は、「若田さーん!頑張ってー!」と手を振ってしまいました。この前「ISSから撮った地球」のタイムラプス動画をみて、あまりの美しさに感動したばかりでしたが、その眺めの先にはこうして地球からISSを眺めている私達がいるかと思うととても不思議ですね。

そうこうしている間にだんだん空も白んで、部屋の中から様子見していた人も(笑)わらわらと湖畔までやってきました。
一旦外に出てしまえば、もうみんな撮影に夢中。前日のダイヤモンド富士同様、一瞬ごとに光が変わってゆく夜明けの富士を撮るのにものすごい集中力でした。

ただ、朝は風が強かった・・!夜と同じ装備で立っていても、わずかに露出している顔や指が「もげるんじゃねΣ(`д´)ノ?」というほど冷たくて、この写真、私はギブ寸前で後ずさりをしている図です。決して「みんなの撮影風景を撮ってあげるお♪」などという親切心も余裕もありません・・・。
えぇ、敗退の図です。お先に失礼~。もうギブですーーーー!

・・・・・とホテルロビーのストーブ前に逃げ込み、「ヴぁぁぁ(´-∀-`;)、生き返ったぁ」と一息ついていると、戻ってきた誰かが言いました。

「いい感じに朝焼けになってきましたー。キレイですよー。」

あなた、鬼ですか?・・と思いつつも、「キレイ・・・ならば、行くしかない・・」とパブロフの犬状態で、またスノーブーツを履き直しふらふらと外へ。

「いいよーいいよー、キレイだよー。」とか、グラビアか!
「ナイス波!」とか、東映か!
最後はちょっと壊れかけましたが、まさかの第三ラウンドまでこなして、ようやく長かった撮影合宿も終わりを告げました。

2日間の撮影では広角で風景をおさめたかったので、RICOHさんから現地でお借りしたsmc PENTAX-DA 15mmF4ED AL Limitedで撮っていましたが、それもお返しした後で、当初のモニター機とセットで借りている HD PENTAX-DA 70mmF2.4 で出発前に一枚。

広大な風景の中の富士もいいですが、登山道が見える位まで寄った迫力もいいですね。やっぱり200mmレベルの望遠レンズも試しておくべきだった・・・(そんな余裕はどこにもなかったけどw)

私は「コレで極寒撮影を乗り切った」話

レポートの最後に、ちょっとオマケで今回の装備の話をば。

とにかくこれだけの極寒地、しかも外での深夜撮影に出発前から超ビビっていた私は、周りにどんな装備を揃えればいいか聞きまくっていました。自分の身はともかくカメラがどうなるか怖かったから。

そうしたら意外にもカメラ通の人たちからは、「カメラは何とかなる!その前に命を守れ」との声が(笑)。しかも今回私が使っていたPENTAX K-3は寒冷地に強いと聞いたので、それを信じて、最優先課題は「私の体温をいかに下げないか」に置きました。

【上半身】
発熱インナー「HEAT-X」(寒冷地仕様)⇒ タートルネックセーター⇒フリースパーカー⇒ウルトラライトダウンコート⇒ダンナさんの防風コート 

【下半身】
発熱インナーズボン下⇒厚手の靴下⇒スキー用ハイソックス⇒ジーンズ⇒中敷きカイロ⇒スノーブーツ

最後に着るコートの内側に、貼るカイロを10枚貼りました。これが最後まで温かったなー。ウルトラライトダウンの上に熱源が当たったことにより、ダウンが温められてより保温効果が効いた感じがしました。

【カイロの貼り方】

コートのムチャ貼りはともかく、これまたVixenの神スタッフから「カイロは首の後ろと、脇の下、太ももの付け根の内側に貼ればOK」と聞き、それに従ったら、まぁこれがアナタ!温かいったら!これは極寒地だけでなく、普段の寒い日にも使えそうです。

これは、一緒に参加したブロガー仲間・まささんが撮ってくれた私の最後の雄姿。

あらぁ、カッコイイ♪と思っていたら、上のコート脱いでたのでしっかり脇の下のカイロ見えてるっていうね・・orz 台無し・・・w
まぁ、その位、ここに貼るとコートもいらないほど効き目があるってことで。

そうそう、肝心のカメラですが、PENTAX K-3は噂通り寒さに強いカメラでしたよ。普通寒いとバッテリーが持たないとよく言われますが、特にボディをあたためなくてもバッテリーが切れることもなく、レンズの挙動がおかしくなることもありませんでした。さすがに深夜はちょっと霜がつきましたが、温めながらふき取ってそれだけ。さすがー!

オマケ:旅のカケラ

富士の撮影以外、何にも観光らしいこともしてないけど、ふらっと歩くだけでも、部屋の中でも、都会に戻ってきてからも、シャッターを押したくなるカケラはそこかしこに散らばっていました。

ということで、帰還からだいぶ経ってしまいましたが、これにて「ダイヤモンド富士&富士の星空」撮影ツアー参加レポをまとめたいと思います。
レベルが高すぎて見てるだけで幸せだった参加者の皆さん、細やかなアテンドをしてくださったオールスタッフ、つきっきりで教えてくれたプロカメラマンの谷口泉先生、各種機材を提供してくれた RICOH&Vixen スタッフ、そしていろんな旅のアドバイスをくれた仲間のおかげで、楽しく撮影が終えられたことに感謝します。

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