5月28日、ニュースサイトアプリの代表格「SmartNews」を運営するスマートニュースのオフィスで、「オープンプレスカンファレンス」という企業・個人メディアが同席する記者会見形式のイベントが行われ、私も参加しました。
通常の記者会見やプレス発表会では、報道各社や雑誌・Webメディアなどの企業記者がほとんどですが、個人ブロガーやYouTuber、動画配信サイトでのリアルタイム実況など、情報発信できる個人メディアが増える中、新たな情報拡散を模索する勉強会のようなものも兼ねていて、今後も定期的に開催されるようです。
第一回目のテーマは、開催地と主催者特権といいましょうか(笑)、「SmartNews」のサービス紹介プレゼンと、このイベントを主催するAMNが当日リリースした新サービス「reviews(レビューズ)」が発表されました。
個性的なUIと独自アルゴリズムでFacebookを抜く訪問時間を誇る「SmartNews」
通勤電車で電子コミックとゲームにかまけて、出番が少なくなってきた「SmartNews」だけど、久しぶりに開けてみたら、自分の関心外のカテゴリでも見出しに惹かれ、ページの無限ループに突入してしまう恐怖のアプリだった。
そりゃ、Facebookよりも時間くっても仕方ないよね。
以前、スポーツチャンネルで東京マラソンの記事が特集された時、ここからの流入で東京マラソン公式サイトのサーバーが落ちたというトラフィックの威力も半端ないです。
「SmartNews」は、世界中で1日1000万件以上流れるニュースからの自動配信ですが、その緻密なアルゴリズムを初めて聞き、とても興味がわきました。
例えばスポーツ選手の試合速報が配信される場合。
単なる選手名抽出だと、似たような試合結果ニュースや、試合とは関係ないゴシップ記事などでフィードが埋め尽くされかねないところを、「日本語のニュース(言語判定)」で、「スポーツカテゴリ(カテゴリ分類)」の、「出場大会情報じゃなくて試合速報(類似判定)」であり、「閲覧回数が多く、関心深いアプローチもあり、読者の訪問時間が長い良質な記事(注目度判定)」が抽出されるというすごい仕組み。
「世界中の良質な情報を必要な人に送り届ける」という同社の想いが強く伝わってきます。
今後は、ブログや書評レビューなども、読者が必要とする良質な情報があれば、企業・個人問わずどんどん取り入れた企画を考えているようです。現在は「ブクログ」の個人レビューも読める「読書」チャンネルや、注目ブログ記事を集めた「はてな」「Livedoor」チャンネルなども開設・・・・って、あれ?
ヴぁぉっ!こんな所にNACSさんが!!!
しかも、森崎リーダーのインタビューなのに音尾さんセンターで!
この記事気になるーーー、けどリアルタイム更新だから今はもうない(涙)・・。
失礼しました、つい(^_^;)。
企業とブロガーを結ぶ。それは読者のために。新サービス「reviews(レビューズ)」スタート
自社製品やサービスをブログメディアで紹介してほしくて、優良ブロガーを探す企業。
好奇心旺盛で、いろんなものを体験して伝えてみたいブロガー。
その両者をつなぐマッチングサービス「reviews(レビューズ)」がイベント当日に正式リリースとなりました。
これまでは、企業が個別にブロガーとコンタクトを取りたい場合、窓口もわかりにくい、物品受け渡しや金銭授受手段も難しい、かといって大手マーケティング会社経由の集客では費用がかさみ、記事の質もわからず、断念する企業も多いとか。
私も企業様からの直オファーをいただくこともありますが、いつも突然問い合わせをいただき、「どうやって私のブログを見つけてくださったんですか?」と聞くと、それは聞くも涙の苦労話で(笑)。でも、ずっと個人レビューの発信をやってみたかった、ユーザー目線での生の声を伝えてほしかったという熱い想いのもと、私も真剣にオファーに取り組むことになり、そういう信頼関係は双方のモチベーションを上げていい結果が生まれています。
企業もブロガーも、「必要な人に必要な情報を伝えたい」という思いは同じです。
広めたい企業、伝えたいブロガーはまだまだいるはずで、そんな人達をつなぐサービス、それがレビューズです。
レビューズ事務局では、レビュー力・影響力・特徴ある専門性等を鑑みて、審査制で「公認ブロガー」を登録、PR用の個別ページも用意して企業側へ提供、企業はそこから自社にあうブロガーを探し、報酬が発生する記事広告オファーをしたり、複数ブロガーにむけての無料サンプリングやモニターイベントのオープンオファーをしたりできます。
その他の面白い機能としては、公認ブロガーの個人ページ上で、オファー受信から依頼承諾、チャットによる各種問い合わせ、果ては請求書発行までがワンストップで出来てしまうということ。
個人とはいえ、報酬が発生する場合はビジネスとして取り組むので、受注までの情報管理とコミュニケーション、煩雑な経理手続きが楽に行えるシステムがあると、双方の安心が得られていいですね。
開設前に審査を通過した公認ブロガーは現在約100名。私もかろうじてスタート時から参加できました。
今後は、まずメルマガによる情報共有やサンプリングやプレス発表会に参加出来る「エントリーブロガー」を募集し、その活動状況と過去ブログ記事の審査を経て「公認ブロガー」が選ばれます。相対的母数を増やすことが目的ではなく、質を維持しながらの拡大を目指すとのこと。
「どうせ金もらって書いた記事なんて、信用できない提灯記事じゃん」と思われるかもしれない。
でも、ブロガーだって各種Webメディアのライター同様、下調べから取材、製品試用体験まで、記事を書き上げるための過程は全く同じ。職業ライターがお金もらってよくて、ブロガーはなぜ責められなきゃならないのかと。
ブログ=趣味や遊びの延長で、小遣い稼ぎに「〇〇文字で使い勝手書けばいいんでしょ、ちょろ!」なんてやっちゃったら、即読者にはばれるし、信用もすぐになくなりますよ。
本業じゃないけど、「本気」なんですよ、ブロガーも。
使い勝手を伝えようと思ったら真剣に使ってみるし、競合商品との比較調査も時間をかけるし、そういう努力に対しての相応な対価が得られるのは朗報なんじゃないでしょうか。
ちなみに、公認ブロガーはステルスマーケティング(通称・ステマ)との区別化として、関係性の明示ルールを厳守することが義務とされ、違反すると退会処分となります。
公認ブロガーのブログ価値向上と相乗効果をめざした「SmartNews」との連携
記事広告の報酬だのは置いとくとしても、この日プレゼンされた最も興味深い発表は、レビューズ公認ブロガーのブログ記事が「SmartNews」へ配信されるということです。
とはいえ、SmartNewsは人が選んでるわけでも操作しているわけでもない、前述のような大胆かつシビアなアルゴリズムですから、必ず抽出されるわけではありません。
注目度判定なんてSNSの影響も大きいし、友達少ない私の記事なんざ、相当なトレンドキーワードでもマッチしないと難しいでしょうけどね。
このような代表的ニュースアプリで発信できれば、ブログの価値を予想もしなかったような領域に引き上げてるかもしれないし、そこを目指す意識を持つだけでも、ブログに対するモチベーションと記事の質もあがりそうで、とても夢が持てそうな企画だと思いました。
いやぁ、一度でいいから奇跡の配信でサーバー飛ばしてみたいなぁ(笑)。
誰かが読んでくれるなら、今日も書く。誰も読んでくれなくても、いつかのために書く。そんなスタンスで続けていれば、いつかは・・・。
【関連記事】
レビュー記事を個人ブログの収益源に 企業とブロガーをマッチング「レビューズ」 ステマ撲滅掲げる(ITMediaニュース)