先日、実家からまた父の遺したカメラを発掘した。
ご存知 OLYMPUS の人気機種だった(らしい)OM-2。
カメラ本体とレンズ3本だけでなく、モータードライブや外部フラッシュ、日付や時間をフィルムに写しこむレコーデーター・バックやケーブルレリーズなど、本格的なOMシステムが揃っていた。
私にとって、カメラとレンズ以外のそれらは、昭和のレトロ博物館にディスプレイされてる雑貨位な知識しかないけど、「やっぱ揃えたくなっちゃうよねぇ・・・」と当時の父の熱病みたいなマニア愛は、今ならものすごい実感ともにわかる。
「これ揃えるのにいくらかかったんだろうね」と母が笑いながら言ってたけど、目はマジで怖かった。
こんな機材を揃えて父は何を撮っていたのか?と母に聞くと、知人の結婚式写真をよく撮りに行っていたらしい。
あぁ、なるほど。だからストロボ系も充実・・・と。
あれ?
私自身の記憶では、旅行や運動会やバレエの発表会などでしか撮られた記憶がない。
私の時、花嫁姿撮ってないじゃん!!(←気づくの遅っ!
カメラ好きのパパって、娘の晴れ姿撮りたくなるもんじゃないの?
それまでの現場はそのための布石(買いそろえる口実)だったんじゃないの?
母も「そういえばなんでだろうね?・・・っていうか、今それ聞く?」と笑っていた。
まぁ、当日は親族代表とかでいろいろやることはいっぱいあったとしてもだ。
ゲストハウスウェディングだったり、立食形式だったり、人前式だったりとちょっと特殊なお式で、円卓があるわけでもなく、今考えれば機材も荷物も置く場所なかったしな。
当日の写真は私がネットで探したウェディングカメラマンさんに、着付けからずっと密着していただいていたので、素敵な写真は沢山あるんだけど、父から見たら、父がカメラを向けていたとしたら私はどんな顔をしていただろう?
カメラマンさんが写してくれた数百枚の写真の中で、私が一番印象的だった、新郎新婦を見送る父の姿。
今こそ、娘がいるカメラ好きのパパ達に問います(チコちゃんに叱られる風)
いずれ来る自分の娘の花嫁姿を撮りますか?
それともその目だけに焼き付けますか?
家電女子、まんまとオールドレンズ沼に足を突っ込んでしまうの巻
それはさておき。
後日、私が使えそうなカメラとレンズを持ち帰り、「またやってしまいました」と言ってはオールドカメラ・レンズを集め続けている知人に動作確認してもらったところ、カメラは残念ながらシャッター幕が不安定で(1/60以上で固まるとか)通常使用は無理っぽい。でも、せっかくなので機会を見つけて昼間に低速シャッターでフィルム撮影を楽しんでみるつもり。
それに比べて、レンズは意外にも30年以上経っても保存状態は悪くなく、カビも傷もほぼないとのこと! 父上、さすがです。(どうしてこの几帳面さが遺伝しなかったのか・・。)
持ってきたレンズはこの3本。
・SUN MULTI ZOOM 70-210mm F4
・ZUIKO MC AUTO-MACRO 50mm F3.5
・G.ZUIKO 35mm F2.8
私のSONY α7III でもマウントアダプター経由で十分使えるので、一気にレンズバリエーションが3つ増えるとか素晴らしすぎる。特に50mmマクロはなかなかオツなレンズだと話を聞くし、何より今までマクロレンズを持っていなかったので、ブツ撮りが楽しくなりそう!
徐々に慣らし運転は始めてますが、来るGWは色んなシチュエーションで撮りまくろうかなと。
・SUN MULTI ZOOM 70-210mm F4 テスト
これはね、私にはちょっと重い(笑)。
すごくよく映るけど、AFが効かないので、マニュアルでピント合わせをしているうちに手がプルプルしちゃって・・。距離感覚と指で覚えて瞬時に合わせられるように鍛えなきゃ(←その前に筋肉つけろという話)
・ZUIKO MC AUTO-MACRO 50mm F3.5 テスト
やっぱり寄れるって面白いなぁ。ついブツに寄りたくなるマクロ星人はブロガー病なのかもしれないけど、「肉眼の少し先」に一歩踏み入れると、なんでもない傷や柄が美しいアートに見えることもある。とても楽しいレンズで好き!
・G.ZUIKO 35mm F2.8 テスト
私が一番使う焦点距離。
マニュアルだけど、パンフォーカスもキレイなので、街歩きスナップにも廃墟巡りにも?使い勝手はよさそうだ。オールドレンズらしからぬ、発色の良さも好き。
明るくても暗くてもそれぞれの深みが出て、あまり凝った現像をするよりも、撮って出しの方がいい結果になることが多い。
そして、この3本から2本を持って、早速とあるレア体験をしてきたのだが、またそれは別の話。