今年も残すところあと10日。街から聞こえてくる音楽はクリスマスソングかベートーベーンの第九か・・・。これを耳にすると条件反射的に一気に年末モードが押し寄せてきますね。
でも、今年の年末は中でもスペシャルな条件反射に酔いしれることができました。
12月19日、東京・サントリーホールで行われた「MasterCard Priceless Japan presents 東京フィルハーモニー交響楽団ベートーヴェン第九特別演奏会」の取材で、レビューズブロガーとして公開リハーサルから参加させていただきました。
人生初サントリーホール!クラシックの殿堂の佇まいに、背筋がピンと伸びる思いとワクワク感が入る前からハンパないです。
プライスレスな体験型特典「Priceless Japan」 キャンペーンで公開リハーサル見学
一般発売はすでに完売していた今回の特別演奏会ですが、MasterCard会員向けの「Priceless Japan」キャンペーンの一環として、本番前の公開リハーサル見学付特別チケットが用意されました。
Priceless Japanキャンペーンとは?
Priceless Japan とはお金では買えないプライスレスな価値のある、日本の知られざる一面や魅力を再発見するという目的で企画された、MasterCard会員にむけた体験型特典、参加型特典、割引優待特典からなるキャンペーンです。
カテゴリーは「食べる」「遊ぶ」「買う」「泊まる」の4つ。今回の演奏会は「遊ぶ」カテゴリーの特別体験というわけです。
リハーサル前には東京フィル首席客演指揮者アンドレア・バッティストーニ氏からのプレトークで演奏楽曲やクラシック音楽全般についてのレクチャーがあり、早く音楽を聴きたいという期待感が高まってきます。
そしてリハーサルスタート。楽団および合唱団、指揮者もみんな私服で、和やかに談笑しながらステージに集まりましたが、ひとたびタクトが振り下ろされると雰囲気は一変。
観衆がいない分、本番よりさらに静寂の中でピアニシモが鳴っていて、その繊細さに息を飲みました。
公開リハーサルは30分しかないので、全曲通すわけではなく、各楽章の入りや、指揮者が気になるパート、タイミングなどを細かく切って、確認する作業です。
第九の醍醐味、合唱パート。ソリストのソロや合唱とのアンサンブルも要所要所で合わせて行きます。発声練習レベルと思いきや、迫力は本番同様。もっとずっと聴いていたくなってきたところで寸止めが結構つらかった・・。
リハーサルを見られる醍醐味としては、音楽だけじゃなくて、オーケストラメンバーの普段の「人間味」を垣間見れる貴重な機会。
普段はとってもラフな私服を着てたり、楽器ケースに可愛いマスコットつけてたり、冗談を言いあったり、じゃれあったり・・・、街ですれ違うどこにでもいる普通の人間がステージに集まって、楽器を鳴らした瞬間に観衆に感動を与える。
こういう風景を垣間見た後は、単なる完成された音楽を聞くだけじゃわからない、「人間が奏でる想い」を含めた音色が聞こえるような気がします。この体験こそがまさにプライスレスなんですね。
ブロガーとしてのプライスレス!マエストロへの直接取材
実は公開リハーサル前、ブロガー陣はもう一つのプライスレス体験がありました。
この日の指揮者・バッティストーニ氏へのインタビューが許可されたのです。
(※これはPriceless Japanキャンペーンとは無関係)
舞台そでにある楽屋入口に貼ってあった「Maestro(マエストロ)」の張り紙を見て一気に緊張感がアップ。
「カラヤン広場が目の前に広がるサントリーホールで第九を演奏することはどんな思いがするか?カラヤンの第九と自分の創る第九の違いは?」という問いに、「第九を初めて聞いたLPはやっぱりカラヤン。この場所と同じようにカラヤンは世界で愛されてる。正統でロマン派な彼の第九がずっと僕の模範であり指針であったけど、今は自分自身の音楽を確立して、また違ったモダンな第九を創りたい。今日もきっと新しい感覚を味わってもらえると思うよ。」とバッティストーニ氏。
10分弱という短い時間でしたが、ブロガー5人での独占インタビューで、音楽の素人からの質問にも、じっと目を見て真摯に答えていただきました。(もちろん通訳を通してですが!)
もっと大勢のプレスがいる囲み取材を見学するだけかと思ったら、楽屋のソファで差し向かい、半径1mの距離って「近っ!」。
もっと時間があれば、まだ20代の彼に普段の趣味や恋バナとかも聞いてみたかったな。
いやいやそれでも、この距離とどんな状況でも瞬時に質問を考えなけれならないブロガー脳トレーニングがプライスレスでした!・・・・汗かいたわー。
10分間拍手が鳴りやまない圧巻のパフォーマンスはまさに新しい「第九」
プライスレス体験はここまで。リハ見学会員も私達も一旦ホールを後にして、それぞれ昼食を取り、今度は一般客と一緒に再入場。いよいよ本番です。
リハーサルとは、当然緊張感も集中力も段違い。バッティストーニ氏はリハでは座っていたので、ダイナミックな身振りの指揮はとても新鮮で、気分もさらに盛り上がりました。そして、サントリーホールは音の響きが素晴らしいですね。オケだけじゃなくて、いろんな形態の音楽を聞いてみたい。もっと足繁く通ってみようかな。
バッティストーニ氏が言っていた「僕の第九」は、本当にこれまで聞いていた第九とは明らかに違っていました。そもそものテンポがかなり早いことと、メロディーラインのパッセージの切り方やスタッカートなどの強調も、どことなく違っていて、曲のイメージさえも違って聞こえることもありました。
よりリズミカルに情熱的に進化したという感じでしょうか。
私は数十年前、市民で結成した合唱団とプロオケでの第九に参加したことがあり、当時の厳しい練習のおかげ(後遺症w?)で、いまだに合唱パートは覚えているので、歌いだしてしまいそうで、口を抑えているのが大変でした。
このアグレッシブなテンポと迫力で、どんどんクライマックスに観客の気持ちは引き込まれ、ラストの音が鳴った瞬間には余韻も何も、爆発的に拍手がなりました。
指揮者やソリストが3度ステージを往復しても鳴り止まず、10分間の喝采。
第九の演奏会で終演後までこんな熱を帯びた演奏は初めて聞きました。
こうして、記憶に残る音楽体験をしたプライスレスな一日は終了です。
「ワクワクを、探しに」まだまだ続くPriceless Japanキャンペーン
今回の公開リハ見学も楽しいものでしたが、Priceless Japan にはまだまだ面白そうな体験・イベントがてんこ盛りらしいですよ。
【Priceless Japan その他のキャンペーン一例】
・クラフトビール醸造家体験
・カスタムメイドのゴルフクラブ作り
・有名シェフによるプライベート料理レッスン
・「孤独のグルメ」男めし料理教室&原作者・久住さんトークセッション
・松本の名湯「扉温泉 明神館」VIP体験
人数限定の抽選体験から、より多くの人が参加できる割引特典まで、規模や企画も様々ですが、それで味わえる楽しさや感動は等しく「プライスレス」になるでしょう。
私もちょっとMasterCard作りたくなってきました(←思うつぼ?) 。
今回の取材の体験を通じて、人生お金ばかりじゃないんだなぁ・・・・しみじみ余韻に浸ってはいるものの、やっぱり明日は10億狙いで年末ジャンボは買っておこうと心に決めた、弱い私なのでした。
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※ホール内、演奏写真
撮影:上野隆文
提供:東京フィルハーモニー交響楽団
※ホール前扉、バッティストーニ氏インタビュー写真
撮影:筆者