「天気の子」聖地オブ聖地、代々木会館。
「晴れ女・陽菜」の力が宿るところであり、クライマックスの帆高が男を見せる大事な場所だ。
田端に続いて、JR山手線の代々木駅から徒歩1分なので、巡礼もしやすい。
ただし、ここは8月1日から解体作業が始まっていて、現時点でどのくらい残っているのかは定かではない。
道路わきに段ボールに手書きで「天気の子舞台:代々木会館⇒ 8/1~取り壊し工事開始」と書いてずっと立っていたおじさま。
なぜ・・そこに。
代々木は何度と通っている場所だったけど、新宿方面には歩かないので、あんな駅近にあんな古いビルが残っているとは知らなかった。
本編に出てくる非常階段はついていなかったが、壁の模様や蔦の絡まり方、さびれたキリンレモンの看板はそのまま。
アニメの中での記憶色に近づけてレタッチしてみると、一層雰囲気が出てきた。
パチンコやビリヤード、居酒屋、スナック・・・そんな大きくもない雑居ビルに夜の住人がひしめいていた昭和の遺構。
7月までは最後の中国語系古書店が営業していて、中も入れていたのでなくなる前にちょっと覗いてみたかったな。
あの屋上の柵から陽菜が祈っていたのかな・・・。
もしかしたら裏に非常階段が見えるかも!と、JR代々木駅ホームに戻ってみたけど、やっぱりなかった。
実際の構造は、あの白い雨どいのあたりに内階段があるんだろう。
ビルこそそんな高くもおおきくもないけど、屋上に登ってみれば、意外にそこは空が広がっていて、ここから雲の上とつながっても不思議じゃないような、でも誰も寄せ付けないような威厳と妖しさを醸し出し、支配者が人から植物にとって代わった聖なる場所を眺めながら、また電車に飛び乗った。(続く)
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