先週8月30日、YAMAHAから新しいカジュアル管楽器「Venova」が発売されました。
簡単に言うと、リコーダーのような手軽さで、ソプラノSAXのような表現力豊かな音色が楽しめる新しいジャンルの管楽器です。
⇒YAMAHA カジュアル管楽器「ヴェノーヴァ(Venova)」詳細ページ
発表されて以来、私の周りでは「やだ、なにそれ欲しい」「予約しました!」「2本買います!」とか、やおらざわつく日々。
今年はもう散財はすまいと、深い溝を掘って噂を聞かないようにしていても、やがて外堀はペンペンと埋め立てられ、その欲望はてくてくと歩いて私の肩を叩き、耳元でささやきます。
「・・なんと1万円ぽっきり(税抜)なんですよぅ( ̄ー ̄)」 ま じ か。
新し物好き元吹奏楽部の小市民な私にとって、
バカ売れ状態のヤマハ銀座店で初回入荷分ゲット!
発売当日のヤマハ銀座店では、
入荷台数はさすがの100本越え。
バカ売れじゃないか!
客層は若い人だけでなく、中年サラリーマンやシニア層まで幅広く、「何に使うのか。買ってどうするのか。」という言葉は無粋で、「何か新しいことを始めてみたい。自分に新しい空気を吹き込んでみたい。」という衝動に理由はいらないかもしれません。
そして、やっぱり1万円というハードルの低さだしねぇ。
帰りにも数名いたので私が店を出たころにはもう完売していたかも
こうなってくると、この人気は本物なのか?
ちなみに、1週間経った今は、どこも初回入荷分は完売、ネット通販も軒並み1ヶ月待ちらしいです。
在庫を持っているAmazonマケプレなどは倍近くの値段で売るところも。
そういえば、そもそもブラス人口が多くヤマハ本社がある浜松市では、
JR浜松駅コンコース内にブース展示があるということは、一応のメーカープッシュはあるっぽいけど、地元の知人で買ったという声は1~2名しかいない。関東近辺の友達はもう5本以上買ったというのに(笑)。
ブロガー的には半分ネタの為というきっかけでも、「くっそ、おもちゃのようでおもちゃじゃない。頑張ればカッコいい音が出せるかもだぜ、やってやるぜー!」という征服欲と達成感をそそられる一本ではあり、ただいま仲間内でも絶賛Venovaユーザー増殖中であります。
軽くて小さくて愛らしいフォルムがブツ撮りゴコロをそそる
こうして、無事に我が家の一員になったVenova。
早速ケースから出して持ってみると、思ったより軽くて細くて、何より特徴的なうねうねした蛇行形状が、ブツ撮りゴコロをそそるわけですよねぇ。賃貸の部屋では音だしができない分、外で練習できるまではただ愛でています。
Venovaの特徴でもある、「分岐菅」。
これがあるおかげで、リコーダーのような円筒形のシンプル構造でも、SAXのような円錐形管楽器に似た音の響きになる。
指が音孔に届くように管を蛇行させて音孔の間の距離を狭めている。
これにより、SAXのような複雑なキーや部品も最小限に抑えられ、小型化や軽量化、メンテナンスの手軽さも実現。
Facebookに載せたら「なんかエロい」と言われたぉ(-_-;)
練習はカラオケボックスで好きな音楽と共に
さて、ようやく迎えた初めての週末。近くのカラオケボックスにフリータイムで籠り、夫婦で6時間一本勝負してきました。
アコースティック楽器なので、大体のカラオケ店でOKが出るはずです。
それだけ手軽にいろんな所に持ち運べるので、こういうところで気兼ねなく練習できるのはいいですね。
好きなカラオケに合わせて、気持ちよく演奏する・・・のは、まずは音をちゃんと出せるようになってから。
最初は、左手だけ押さえる「ソ」の音が一番出しやすいです。それより低い(両手運指が必要とする)音は、ちゃんと息を吹き込んでいかないと鳴りにくいので。
マウスピースだけで鳴らす練習もいいのですが、楽器を構えて、口と手でバランスを取った方が口元が安定しやすいです。
口元を締めすぎず、ゆるめすぎず、ロングトーンでリードを振動させることに集中。
でも、曲吹きたくなっちゃうんですよねぇ(笑)。
そういう時は歌いましょう、楽器おいて。
口を休めるために喉を使い、喉を休めるために口を使う。これがエンドレスで出来るフリータイム最高か!
音は出せても、「音楽」になるには少し練習が必要
「誰でも気軽に始められる!」をキャッチコピーにしたので、管楽器未経験者がかなり購入したと思いますが、最初はやっぱり「リード」を鳴らすのに苦労している人も多いんじゃないでしょうか。
やったことも見たこともない人は咥え方のイメージも沸きませんもんね。
例えば吹奏楽部やジャズバンドでリード楽器以外の奏者だったり、普段からリード楽器を吹く人を見慣れている人は、未経験であっても、口元のイメージがしやすいので、案外最初から音は出るのかも。
私も少しだけアルトSAXの経験がある(元々はフルート奏者)ので、
何とか音階と簡単な曲は鳴らせるものの、ソプラノとアルトの違いなのか、
運指は誰もが経験あるリコーダーとほぼ同等なので、
メンテナンスは水洗いもOK!
ボディが樹脂なので、木管楽器ほどつば抜きに神経質にならなくてもいいのが楽。水洗いもOKだしね。
通常は、リボンのような細い専用スワブを管に通して中に溜まったつばを拭き取ります。
うねった管をスワブを通すにはチェーンの重りを先に通して、シェイクシェイク!なかなか通らないんだな、これが。
取説にはマウスピース側から通せと書いてありますが、私は逆側からの方が断然成功率が高かったので、通ればどちらからでもいいはず。
一回通ったら、両方から左右に引っ張り合って数回こすってから抜きます。
リードやマウスピースはソプラノサックス用と交換できる
Venovaは何も追加で購入しなくても、同梱品だけですぐに演奏することはできます。
リードも専用樹脂リードが付いているので、舐めて湿らせなくてもいいし、何枚もリードを購入して、鳴るものを選ぶという事もありません。
ただ、リードやマウスピースはある意味消耗品なので、へたって来たり削れて来たら、市販のソプラノサックス用のものを流用できます。
また、物によっては音色にかなり違いがでてくるので、venovaに慣れてきて、もっとジャズやフュージョンプレーヤーのような音が出したいと思った時に、こだわっていろいろ試してみたいと思っています。
あー、何ならリガチャーも(リードを止める金具部分)変えなきゃね・・・・ってVenova沼、こあい(-_-;)。
・・・・まぁ、まずは、すべての音とすべての運指をマスターしてから言えという話。
とはいえ、リードだけは樹脂リードと通常の葦のリードとの違いも気になっていたので、Venovaと一緒に買ってみました。
(写真左:葦のリード、写真右:樹脂リード)
あくまで個人的には、葦のリードの方が軽く音が出て、簡単に振動するというか響きやすく、樹脂リードは、大きく豊かな音が鳴るけど、息を十分に吹き込んで、口元も安定させないと音になりにくいという違いがあった気がします。
でも、一緒に始めた旦那さん(管楽器未経験者)は、樹脂リードの方が鳴らしやすいと言っていたので、口元のくせなのか、肺活量のパワーの問題なのか、やっぱり向き不向きは人それぞれなのかも。
どちらにせよ、始めてみたけどまったく音にならないよ!という人は、試しにソプラノサックス用のリードを買ってみるのはアリです。
しばらくは、空いた時間を見つけて川原やカラオケボックスでひたすら音出しに集中して、早く「音楽」が楽しめるように頑張ってみます。
⇒YAMAHA カジュアル管楽器「ヴェノーヴァ(Venova)」詳細ページ